1999年5月2日 hideの死後1年目に書いた日記、再掲。

1999.5.2<hide>

一年前の今日、とても嫌な夢を見て目が覚めた。
私は夢の中で宙に浮いているような感じで、
ピンクや黄色のとってもカラフルな模様をした蜘蛛が一匹、私の足の裏に糸をひいていて、這い上がってこようとしている夢だった。
色はとても綺麗なんだけど、形はタランチュラみたいな太い手足の大きな蜘蛛だった。
私はそれがとても怖くて怖くて飛び起きた。時計を見たら、朝の7時50分くらいだった。。。
妙にその夢が生々しくてそれから眠れなくなった私は、起きて仕事をすることにした。
普通は嫌な夢を見ても時間と共に忘れていくのに、その夢だけはずっと頭にこびりついていて、なんかとても嫌な感じだな~と思いながら、仕事をしていた。。。
そして夕方。。。姉のように慕っていた、年上のhide大好きな漫画家さんから電話が入った。
「hideが死んじゃったのぉぉぉぉ!!!!!!!!」

「えっ?・・・・はっ?・・・・なに言ってるの???」
あまりにも現実離れした話に思えて、私はきょとんとしてしまった。。。
信じられない私は電話を切った後、どこかでニュースをやっていないかとずっとチャンネルをまわしていた。
そして、MXテレビでそのニュースを聞いた。。。
私の心の中で、嘘だー、嘘だよ~、嘘に決まってるじゃん、その思いばかりが駆け回っていた。
hideぽんは「ピンクスパイダー」という新曲をひっさげて、帰国したばかりじゃないかー!
彼がなんで死ななきゃいけないわけ???
何が何だかわからなかった。。。

でもニュースで死亡時刻を聞いたとき、咄嗟に今朝の夢を思い出した。
私が飛び起きた時間が、彼がこの世を去ったその頃だったから。。。
ピンクや黄色の模様をしたカラフルな蜘蛛。。。
ピンクスパイダーという新曲。。。
そして飛び起きた時間と彼が永眠についた時間。。。

たまたま偶然が重なっただけなのかもしれない。
でも、あまりにも重なって欲しくない偶然。。。
私は霊感はないけれど(と思っているけれど)、そういう嫌な予感というか、悲しい出来事が起こる時は、なぜか言葉に表せないような嫌な空気が一日中まとわりついていて、妙に胸騒ぎがして落ち着かないことが多い。。。
その日も仕事をしながらも、そういう嫌〜な雰囲気がずっとまとわりついていた。。

あれから一年。。。
あの朝「キャーっ」と叫んで飛び起きたけど(それくらい妙に怖い夢だった)、
もし夢の中で蜘蛛がはいあがってくるのを怖がらずに待っていたら、もしかしてhideぽんは助かったのかな。。。などと時々考えてしまう。
そんなことはないよな~とか、あれはたまたま偶然だったんだよな~とか思いながらも、考えてしまう。
そんなことあるわけないよって笑われそうだけど。。。
hideぽんがいなくなってから、なぜか私のまわりは友人知人が何人もこの世を去って行った。。。
私が好きな外国のアーティスト、ロジャーもつい先日銃殺によってこの世を去ってしまった。。。
この一年本当に悲しいことが多い一年だった。
でも、新しく出会ったネットの友だちが、その悲しさを癒してくれたし、元気もくれた。
悲しい一年だったけど、決してそればかりじゃなかった。
hideぽんのお葬式で新たに友だちもできたし、それまで友だちではあったけれどそんなに親しいというわけでもなかった友だちと、とても仲良くなれたし、他にもいっぱいいっぱい素敵な友だちができた。
本当に人生は楽しいことや悲しいこと、辛いこと、嬉しいことが混ざり合って成り立っていくんだな~って実感した一年だった。。。

最近、彼に縁のあるミュージシャンたちがトリビュートアルバムを出して、それがテレビでよく流れてくる。
それを聴いてると、なんか懐かしいような気分になる。
一年が過ぎて、やっと現実のこととして受け入れられるようになったのかもしれないな。。。

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