子宮癌肉腫という希少がん

「●●さん、終わりましたよー」という声で麻酔から目が覚めて、目に入った時計の時刻。
ん…?4時?夕方の4時???
手術は11時くらいからだったから…え、5時間?
あれ〜、確か2,3時間で終わる予定じゃなかったっけ???

先生に言われていたのは、子宮と卵巣全摘の手術予定で、その場合は2時間くらい。
もし、リンパまで郭清となるとプラス1時間くらい、だったはず。
あぁ、そうか、リンパまで郭清したのかな…
それにしても5時間???と、ぼんやりした頭の中が「???」だらけ。
すると、先生から「無事に当初の予定通りの手術でしたよ」と言われて、
リンパの郭清がなかったのなら、なぜ5時間?と
ますます不思議な気持ちのまま、病室に戻った。

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2022年12月7日、3つ目のがんの手術をしてきました。
今度のがんは、直腸がんの2年目検診のCT検査で見つかりました。
そのお話はこちらから→

今回の手術前日に、もし小腸との癒着が大きい場合や、直腸がんで手術した箇所がどこかと癒着している場合などは、前回 13センチ腸を切除しているので、これ以上切除するわけにはいかず、前回免れたストーマ(人工肛門)になる可能性もあると言われたのですが、手術の結果は予定通りの子宮卵巣を全摘、小腸との接している部分も自然に剥がれたそうで、今回もストーマにならずに済みました。
やはりストーマは大変ですからね、ほっとしました。。。
2年前に直腸がんの手術をしているので、今回消化器外科の先生も手術に入ってくれたのですが、5時間も時間がかかったのは、腸に空気を入れて漏れてる箇所がないかとか、丁寧に入念に腸や腸周りを調べてくれたからだと、そういう検査に時間がかかったからだそうです。
それを聞いて、本当にね、感謝の思いでいっぱいでした。

さて。
手術の結果は、子宮と卵巣の全摘、大網は部分切除。リンパの郭清はなし。
ステージでいえば、1A。
なんだけど、、、
私の場合は、子宮体がんと肉腫の混合である子宮癌肉腫、いわゆる希少がんと言われているがんなのです。
まあ、MRIの結果で言われていたので、やはりそうでしたかという感じでした。

「希少がん」とは、人口10万人あたりの発生数が年間6例未満の極めてまれながんの総称で、症例が少ないために、他の頻度の高いがんの種類に比べて、診療・受療上の課題が大きいがんです。
子宮癌肉腫が子宮体部悪性腫瘍の発生数に占める割合は5%未満と言われており、治療法は確立されていません。
そして、私の肉腫はどこから派生(でいいのかな)したのか、詳しく調べたけれど特定できなかったと、突然できたと考えられるということでした。

子宮体がんの場合は、標準的な治療方法としては抗がん剤治療になります。
でも、この抗がん剤治療は、肉腫には効かないと言われています。

さて、ここで、治療方法においてどうするかという問題が発生しました。
今のところ癌肉腫の場合は、子宮体がんの治療方法に準じることが多いそう。
でも、私は素直に抗がん剤治療をするとは思えず、手術の前から考えていました。

癌肉腫の半分である、上皮性がんの部分には効果があると言われている『抗がん剤治療を受ける』か。
それとも、『抗がん剤治療は受けない』か。。。
そう。
どちらを選択するかを決めるのは、私なのです!

子宮体がんの1Aの場合は普通は抗がん剤治療はしない、でも、癌肉腫なので、がんの部分については効果があるから受けておいた方がいいという理由で、抗がん剤治療を受けるのか。
そもそも1Aでは普通抗がん剤治療はしないし、肉腫には効かないのに、辛い抗がん剤治療を受ける必要はあるのか。
悩んだのはここでした。
寿命が伸びるとも言えない、それで予後が良くなるとも言えないのに、その辛い治療方法に耐えられるのか。。。

今後もし転移という場合になったときに、どちらのがんが顔を出してくるのかはわからない。
その半分の安心のために、今、抗がん剤を受けるのか、という話ですね。
もし受けない場合、転移とかになった場合は、余命3〜5年という話になってくるだろうと。

ね、悩むでしょう?

抗がん剤治療は、「わかりました、半分の安心のために抗がん剤治療を受けます!」と即答できるようなものではないから。。。
手足の痺れ、脱毛、吐き気、壮絶な苦しみの人もいます。
その辛さゆえ、抗がん剤治療を途中でやめてしまう人もいます。
それくらい辛い治療方法。
ましてやそれが、私には効果があるのかないのかわからない、となると、そんなに苦しい治療を受ける必要があるのか、とも思います。

とりあえず、1月12日の外来まで、返事は保留にしました。また、その日に決めなくてもいい、とも言ってくださいました。
どちらの結論を出しても、先生としては精一杯の治療、サポートをしますと。

先生にも看護師さんにも言ったのだけれど、これは、自分の生き方にも関係してくる決断だな〜と思います。
これからの、おそらくそれほど長くはないであろう人生を、私はどう生きていきたいのか。
私の気持ちは、半分以上は決まっているんですけれどね〜

それに、まぁ、私としては、そんなに早くくたばる気もないので(笑)

子宮がんの疑いが発覚した11月14日から、わずか約1ヶ月の間に手術・退院までできて、なる早で進めてくださった先生方には本当に心から感謝です。

それでは、長い文章にお付き合いくださって、ありがとう💜

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